発砲ポリエチレン等を扱うお客様から、熱中症対策(環境改善)のご相談

ビート板などの発砲ポリエチレンを扱う製造業のお客様から、以下のご相談がありました。

・ビート板の材料をプレスして固める工程で、生産機が発熱しているため工場内の温度が上がってしまい熱中症の危険がある。
・作業員は生産機の隣にいなければならないため、環境を改善したい。

課題解決のご提案

このご依頼に対して、田崎設備では空冷式一体形パッケージエアコン(シングルエース)を用いた外気導入式のスポットクーラーをご提案しました。
その理由としては工場内の排気が多く、給気とのバランスを考えた時に外気導入式の空調が適していると判断したためです。
工場全体の空調もご提案しましたがコストがかかりすぎてしまうため、お客様のご意向もあり最低限のコストで作業環境の改善を行うために局所のスポット空調を選定しました。
また、工場内が陰圧(室外よりも室内の気圧が低い状態)であることから、室内の空気を冷やして循環させるのではなく外気を導入する形で施工を行いました。
上記の施工の結果、陰圧の状態を改善することができました。

工場内に限らず室内から出ていく空気(排気)の割合が多くなると室内が陰圧(室外よりも室内の気圧が低い状態)になります。

空気には気圧が高い方から低い方へと流れる特性があり、陰圧の状態だと外気が室内に流れ込もうとするため以下のような問題が起こりやすくなります。
・気密性の高い建物の場合、下水管から臭いや虫が上がってくる
・隙間から外気が入り込むため虫やホコリなどが混入するリスクが高まる
・室外からかかる圧力(気圧)が高いため、外開きの扉が重く開けにくくなる

その逆は陽圧(室外よりも室内の方が気圧が高い状態)と言い、気圧によって見えないバリアを張るように外気が入りにくい環境を作ることができます。
陽圧化は食品や電子機器、医薬品など高い衛生管理が求められる施設で多く取り入れられています。

施工内容

・空調ダクト新設工事

工場内にダクトを新設し、タイロンのフレキホースを11ヶ所接続しました。
ホースは自由に動かすことが可能で曲がったままの状態を維持できるため、作業者が吹き出し口を調節し適切な気温で作業が行えるよう設計しました。

施工風景写真

<排気ダクト 設置前>






<排気ダクト 設置後>




















施工後のお客様の声

お客様からは『設置してもらったスポットクーラーのおかげで作業環境が改善しました。本当にありがとうございました。』とのお言葉をいただきました。