栃木県芳賀町で合成樹脂製品等の建築資材や自動車部品、機械部品の製造販売業を営むお客様より、以下のご依頼がありました。

自動車部品を製造している組立工場内の空調負荷を少なくし、省エネに繋げたい

課題解決のご提案

工場の壁は角波鉄板製でした。角波とは亜鉛鉄板やガルバリウム鋼板に角型の凹凸加工をしたものです。
熱伝導率が高く空調負荷の原因になっていたため、断熱材を貼り外部からの侵入熱を抑える仕様のご提案をさせていただきました。

施工内容

壁断熱工事

今回の施工では、断熱にはALGC(アルミガラスクロス)を使用しました。
ALGC(Aluminum Glass Cloth)はアルミニウム箔をガラスクロスで挟んで作られた複合材料のことを指します。
高温・耐火性に優れ、電磁波遮蔽材料や断熱材、防火材、ヒーターや電子部品の加熱素材などに広く用いられています。
また、建築材料としても使用され、屋根・外壁の断熱材や防水材としても使われます。



工場は一年中稼働しているため、できる限り工期を短縮する工法や保温効果、耐久性などを考慮してALGC40K板、厚さ25mmを選定しました。

施行範囲:幅7m×高さ4.5m(31.5㎡)
使用する断熱材の枚数:64枚(901mm×605mm/枚)
断熱材を止める鋲:一枚につき8本使用
        ※鋲の側面はボタン型グレーを選定することで色の統一を図りました。
表面の素材:アルミガラスクロス
      (布製よりも耐久性に優れ、汚れが目立たないため選定)



今回使用した断熱材の熱伝導率は0.044 W/(m・K)、一般住宅の断熱材は0.034~0.050 W/(m・K)と性能に差はありませんが、内装ボードや塗装工事が不要なため短期間・ローコストで施工が可能なことからご提案させていただきました。

熱伝導率について

「熱伝導」とは、『物質の移動無しに、熱が高温から低温へ運ばれる現象』の事です。
高温部分の活発な分子運動の働きが低温部分側へ伝わることによって起こります。
この熱移動(=熱伝導)のしやすさを数値化したものが「熱伝導率」です。
熱伝導率の単位は「W/m・K」で表され、この値が低いほど熱を伝えにくく断熱性能が優れています。



熱伝導率は物質の構造や状態によって異なり、一般に金属や個体など結晶性物質の方が高く、気体や液体などの非結晶性物質の方が低い傾向があります。
熱伝導率が高い物質は熱の移動が速く熱伝導が起こりやすくなります。
逆に熱伝導率が低い物質は熱が移動しにくく、熱の移動に時間がかかります。







今回使用した断熱材は熱伝導率0.044 W/(m・K)アルミガラスクロス(ALGC40)です。

施工風景写真

<施工前>




<施工後>




<サーモカメラによる表面温度測定>


施行中にサーモカメラにて表面温度を測定したところ、断熱材なしの部分が40℃以上であるのに対して断熱材ありの部分は26℃と表示され、12℃の差が確認できました。

一般的に空調の設定温度を1℃下げると10%程度の省エネに繋がると言われています。
今回のように断熱材を貼ることで室内温度の上昇を防ぎ、稼働率の低下など消費電力の軽減に繋がります。

弊社では空調更新や省エネ機器の推進に並行し、今後もこのようなローコストで出来る省エネ対策をお客様にご提案することでCo2削減に貢献できるよう取り組んで参ります。
空調関係での省エネ対策にお悩みの方は、ぜひ田崎設備へご相談ください。