栃木県で食品製造業を営むお客様より、以下のご相談がありました。

・使用している冷凍機器の老朽化が気になっており、更新を考えている。
・冷凍機器の冷媒は2019年に生産終了になったR22を使用しているため、万が一故障した際に冷凍庫や冷蔵庫が使用できなくなるリスクを減らしたい。

この相談に対して田崎設備では、補助金を活用した冷凍機器の更新をご提案しました。

活用した補助金について

今回お客様が利用された補助金は『令和4年度 先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金』です。
これは経済産業省が中心となって行っている補助金事業です。

現在は世界的に石油やLNG(液化天然ガス)、石炭等のエネルギー価格が高騰しており、エネルギー消費機器の高効率化による燃料・電力の消費を抑えることが重要となっています。
加えて性能の優れた省エネ機器への更新支援により、2030年のエネルギーミックス(火力、原子力、再生可能エネルギーなど、さまざまな方法を組み合わせて発電すること)の達成や2050年のカーボンニュートラル実現に向けて更なる省エネ設備投資の推進が求められています。
本事業では、上記の内容を踏まえた上での緊急的な支援として、産業・業務部門における性能の優れた省エネ設備への更新に必要とされる経費の一部を補助することで需要側における燃料・電力の消費抑制に資する取り組みを促し、エネルギーコストの節減を目指すことを目的としています。

全体スケジュール

公募期間:2022年5月25日(水)~2022年6月30日(木)※17:00必着
交付決定:2022年8月下旬
事業期間:交付決定日から2023年1月31日(火)まで

補助額

補助率
大企業、中小企業者等ともに設備種別・性能(能力毎)に設定する定額の補助

補助金限度額
上限額 1億円/年度
下限額 20万円/事業全体

補助対象設備

一定の省エネ条件をクリアした機器のみが対象です。
補助金の対象となる指定設備は大きく分けて二種類です。

① ユーティリティ設備
・高効率空調 
・産業ヒートポンプ 
・業務用給湯器 
・高性能ボイラ 
・低炭素工業炉 
・高効率コージェネレーション 
・変圧器 
・冷凍冷蔵設備 
・産業用モータ 
・調光制御設備(LED)

② 生産設備
・工作機械 
・プラスチック加工機械 
・プレス機械 
・印刷機械 
・ダイカストマシン

※低炭素工業炉及び圧縮機(コンプレッサ)を除く産業用モータ(モータ単体、ポンプ、送風機)は原則、補助対象設備として事前に製品型番を公表しないため、申請者自らが基準を満たしている設備であるか確認の上で申請が必要となります。



該当の補助金については以下の記事でもご紹介しております。ご参照ください。

『【受付終了】補助金『先進的省エネルギー投資促進支援事業(C)指定設備導入事業』の概要が公表されました!』
https://tasaki-s.co.jp/topics/2176.html

施工風景

<冷凍庫 更新ユニットクーラー搬入状況>
冷凍庫 更新ユニットクーラー搬入状況

<冷凍庫 冷凍機 冷媒充填状況>
冷凍庫 冷凍機 冷媒充填状況

<冷蔵庫 冷凍機 冷媒充填状況>
冷蔵庫 冷凍機 冷媒充填状況

施工時に気を使った点、工夫した点

・更新工事中も製造は行われており、冷凍庫内で保管している原料をお客様がレンタルした冷凍コンテナに移している状況だったため、短期間で工事を完了させられるよう配慮しました。
・補助金案件のため、申請から成果報告の書類作成・提出資料に不備がないように注意を払いました。

施工後のお客様の声

お客様からは『機器を更新したことにより、故障で冷凍庫や冷蔵庫が使用できなくなるというリスクを減らすことができて安心しています。
また、補助金を取得するにあたり全面的にサポートしていただいたおかげで採択を受けることができ、コスト削減にも繋がりました。
このたびは本当にありがとうございました。』
とのお言葉をいただきました。

今回のポイント

・既存機器能力および使用庫内温度から更新機器を選定
(省エネ計算書を作成し効果を予測)
・既存の定速機からインバーター機に更新することで約50%の電力消費量の削減が見込める
・冷凍機器の使用冷媒が既存機のR22(製造中止)から更新機のR410Aにすることで修理不能のリスクを減らすことができる