
製紙業のお客様より、以下のご相談がありました。
・応接室の天井に黒いシミができている。
・天井裏に空調機のダクト配管があるのでそれが原因だと思う。一度見て欲しい。
現地調査を行ったところ天井裏には5mほどのダクトがあり、そのダクトと保温材の間に溜まった結露水が漏れているのが原因でした。
なぜ結露水が溜まっていたのかというと、ダクトの保温材を固定する鋲(ピン)が外れてしまいダクトと保温材の間に空間ができてしまったためです。
そこで、ダクトの保温材を貼り換えるご提案をいたしました。
ダクトが結露する仕組みとは?
通常、空調機の配管ダクトには断熱のため保温材を巻き、その上から亀甲金網を巻き付けてスピンドル鋲と呼ばれる鋲で固定します。
しかしスピンドル鋲はダクトに接着剤で直接貼り付けるため、長い月日が経つと外れてしまうこともあります。
その結果、ダクトと保温材の隙間(空洞)に結露が発生し、そこに溜まった水滴が漏れて今回のような天井のシミやカビへと繋がります。
この症状は気温が上昇し空調機を使い始める時期に多く発生します。
天井のシミやカビなど、気になる症状がある場合はお気軽にご相談ください。
<スピンドル鋲の取り付け方>
(参考:https://sakaishokai.com/product/fastening_spindle_soft/)
鋲には2種類あり、スピンドル鋲で固定する方法と溶接で固定する方法があります。
・スピンドル鋲の場合:接着剤で鋲をダクトに固定した後、その上に保温材を巻き(ピンに保温材を刺すイメージ)保温材から出た先端のピンの先を曲げて固定します。
接着剤が乾くまで待つ必要があり、保温材を巻く際も慎重さが求められるため作業時間がかかってしまいます。
・溶接で固定する場合:先にダクトに保温材を巻き、その上から専用のピンを刺して溶接機で溶接します。
接着剤を乾燥させる必要がなく、保温材を巻いてから溶接するため作業時間の短縮が可能です。
今回は保温材が外れないようにしっかりと溶接で固定を行いました。
<天井裏 結露イメージ図>
<天井のシミ イメージ図>
施工内容
・空調機ダクトの保温材貼り換え工事
施工風景写真
<施工前>
<水が溜まっている様子>
<溜まった水が漏れる様子>
<保温材を剥がした後>
<保温材張り直し作業中>
<貼り換え後>
施工後のお客様の声
お客様からは『迅速に対応していただいて助かりました。本当にありがとうございました。』とのお言葉をいただきました。