製造業のお客様より、以下のご依頼がありました。
・部品を薬品洗浄する工程でトリクロロエチレンを使用しており、局所排気装置を設置している。
・労働基準監督署から制御風速が不足していると指摘があったので改善したい。
実際に現場を確認すると、部品をベルトコンベアーに乗せ機械内部で薬品洗浄を行う工程の出口部分に外付けフードが設置されていました。
<イメージ図>

<既存の局所排気装置のイメージ図(フード部分)>

<既存の局所排気装置の出口イメージ図(全体)>
-e1763968540389.jpg)
局所排気装置の開口面に対して接続されているダクト径が100φと細く、そのため制御風速が足りていない(吸い込む力が弱い)状態でした。
送風機の能力自体に問題はなかったため、ダクトを改善することで解決できると判断しました。
そこで、課題解決のために当社では以下の2案をご提案いたしました。
①ダクト径を大きなものに交換する
②ダクト本数を増やす
今回は送風機吸い込み側にチャンバーボックスが設置されていたため、そこにダクトを追加して局所排気装置のフードに接続する②の方法を選択しました。
チャンバーボックスとは、ダクト(空気を通す配管のような設備)とつながり空気を一度溜めてから分岐させるための箱状の装置です。
内部で空気の勢いや流れを整え、給気や排気のバランスを取り、部屋ごとに適切な風量を供給する重要な役割があります。
素材には鋼板が多く使用され、内部には断熱や保温のためにグラスウールを追加することもあります。
これにより温度変化や騒音の発生を抑える効果があります。
<施工前> <施工後>


施工前:100φ×1本
施工後:100φ×1本、150φ×1本
施工前・施工後のデータ
施工前:0.2m/s
施工後:0.4m/s
<風速測定結果>

①0.48 ②0.52 ③0.64
④0.48 ⑤0.44 ⑥0.48
⑦0.42 ⑧0.43 ⑨0.47
施工時に気を使った点、工夫した点
今回は既設の設備に改造を施すということもあり、できるだけ作業工程に影響が出ないよう配慮して施工を行いました。
施工後のお客様の声
お客様からは『送風機の能力をきちんと確認しながら施工していただいたため、送風機の更新などにならずに済みました。
可能な限り安価に制御風速を満たす局所排気装置へ修繕していただきありがとうございました。』とのお言葉をいただきました。
局所排気装置でお困りの際はぜひ田崎設備へご相談ください!
田崎設備では既設の局所排気装置でのお困り事にも対応が可能です。
既設の送風機の能力、ダクト経路、フード形状、ダクト径など複数の観点からなぜ風量が足りないかを精査し、最適な改善策をご提案いたします。
また、労働基準監督署へ提出する「変更申請書類」の作成や施工後の風速測定も当社で行えるため安心してお任せいただけます。
どんな些細な困り事でも、経験豊富なスタッフがお客様にとって最適なご提案をいたします。
どうぞお気軽にご連絡ください。
お問い合わせフォーム→(https://tasaki-s.co.jp/contact)

