食品製造業のお客様より、空調機からの水漏れのご相談

食品製造業のお客様より、以下のご相談がありました。
・事務所に設置してあるエアコン(室内機)から水が垂れてくる。一度見に来て欲しい。

実際に現場を確認したところ、空調機内の排水を行う配管が詰まっている状態でした。
冷房運転時にドレンパンに残った水が暖房運転時に乾燥して固着し、その汚れが堆積したことで排水用の配管が詰まっていました。

空調機は冷房・除湿運転の時に熱交換器に結露水が付着します。この結露水を受けるために「ドレンパン」と呼ばれる受け皿のような箇所があります。
ドレンパンには冷房運転中に発生する結露水を一時的に溜めてドレンホースから排出する役割があります。

この結露水は空気中に漂う目には見えないホコリや塵、花粉などが混ざり合い、空気中のバクテリアの影響などを受けてゼラチン状に変質します。
そのゼラチン状の物質が排水用の穴を塞いでしまうとドレンパンから結露水が溢れてしまうのです。

また、ドレンパンの水位を計測するフロートスイッチという部品があります。
浮子(フロート)と開閉器を組み合わせた自動スイッチで、液面の昇降に従って上下する浮子により排水ポンプのスイッチを作動させる部品です。
これが固着してしまうと結露水が溜まっていてもスイッチが入らず、排水ポンプが作動しないため水が溢れて水漏れが起こってしまいます。
水漏れの原因としてはこれが最も多いケースです。

さらにドレン配管の継ぎ目などにも蓄積し配管内を閉塞させることもあるため、ドレンパンや配管内の水が溢れて水漏れを起こす場合もあります。



この水漏れを予防するためには定期的な点検・洗浄が最も効果的です。
特に暖房から冷房に切り替える時期に多く発生するため、3~5月頃に行うことで対策をすることができます。



今回は緊急対応としてまずドレン配管の清掃を行い、後日室内機の洗浄をさせていただきました。

施工内容

・空調機分解組立
・薬品洗浄
・動作確認

施工風景写真

<ドレンパン 洗浄前>


<ドレンパン 洗浄後>


施工後のお客様の声

お客様からは『すぐに対応していただきありがとうございます。とても助かりました。
これからは定期的に点検や洗浄をお願いしようと思います。』
とのお言葉を頂きました。

対策について

今回のような室内機からの水漏れは、空調機の冷房・暖房の切り替え運転を行う時期に多く発生します。
水漏れが発生してしまった場合はお客様自身での対応は困難となるため、事前の点検・洗浄が最も有効な方法です。

3月~5月頃にドレンパンの点検・洗浄を行うことで水漏れや空調機のエラーを防ぐことができます。
お使いの空調機に不安がある方、一度点検を考えている方はぜひ田崎設備にご相談ください。

もし室内機から水漏れが発生してしまった場合、まずは外部のドレン配管から水が出ているかをご確認ください。
フロートスイッチが固着している、またはドレン(排水)配管の詰まりの可能性が高いため、事前に情報提供を頂ければより迅速な対応が可能となります。

また、機種によってはエラーコードが表示されていることもあります。
代表的なメーカーのエラーコードも掲載しておきますのでお困りの際はご参照ください。

日立

01 室内保護装置異常
室内ユニットの水位が基準水位を上回り、フロートスイッチが作動していることを指すエラーです。
ドレンポンプがうまく作動せずに水が溜まっていたり、カビや汚れが溜まることで排水がうまくいかず、室内ユニットが満水になってしまっている状態です。

ダイキン

A3 
室内機のエラーです。
冷房運転時に室内機ドレンパン内の水位が上昇することでフロートスイッチが作動し、運転が停止されます。
暖房運転時も同様に、フロートスイッチが作動することで運転が停止されます。

三菱

2502 室内ユニットのドレンポンプ(排水)異常
2503 室内ユニットのドレンセンサ異常

冷房運転やドライ運転中に、室内ユニットに発生した結露が正常に排水されず、停止しています。
または、加湿器が搭載されている場合、加湿器の余剰水が正常に排水されず、停止しています。

お困りの際はぜひ田崎設備にご相談ください!
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