エアーコンプレッサーの熱を排出

今回ご相談のあったお客様は非鉄金属砂型鋳物に特化した専業メーカーです。
一般的な鋳物業者は単一材種しか扱いませんが、同社は銅やアルミニウムなどを主体とした36種類に上る非鉄合金の材質を取り扱っているのが大きな特徴です。
茨城県つくば市に茨城工場があり、今回は直接社長様からエアーコンプレッサーの排気改善工事を依頼されました。

同工場では他の場所で当社の局所排気装置をご採用いただいており、その流れの中でのご依頼でした。
また、エアーコンプレッサーへの熱の排気にも対応してほしいとのご要望もありました。

排熱がうまく抜けず、加熱して止まってしまう

エアーコンプレッサーは空気の抜けが良くない狭い通路に設置してありました。

近くには働く人たちの休憩所がありましたが、機械が発する熱気で周囲が暑くなり休憩するにも過ごしにくい環境でした。
扇風機を設置して強制的に排熱しようと工夫されていましたが思うようにいかず、コンプレッサーも過熱により停止してしまい生産にも支障が起きている状況でした。

そこで今回の施工では強制排気を選択することにしました。
具体的な方法としてはコンプレッサーの排気部から15㎝ほど上部にフードを設置し、周りの空気と共に排熱を中間ファンにて吸引しダクトを通して外部に排気しました。

生きた局所排気の技術

機械からの直接の熱だけでなく、吸入口をやや大きめに空けて周囲の熱い空気なども一緒に排気することで
①排気空気の温度を下げて排気ファンの故障を防ぐ
②コンプレッサーのバランスを崩さない、の二つのメリットがあります。
熱風は上昇するという特性を生かした基本的な排気方法です。

排気ファンはエアーコンプレッサーが回ると連動して動くように制御をかけ、無駄な運転がないように工夫しました。

お客様からは「エアーコンプレッサーの周りの暑さがなくなり、熱がこもらなくなりました。」とご好評をいただいています。